平成23年豪雪からの復興

The story of "Cooking apple no sato"

私たちのクッキングアップル作りの始まりは、ちょうど東日本大震災の年に遡ります。

震災のあった2011年1月(震災の2ヶ月前)、秋田県南部は観測史上、まれに見る豪雪に襲われました。
最大積雪深192センチに及んだこの大雪により、りんご畑は成す術もなく雪の中に埋もれていきました。人の術が自然の力には到底及ばないことを痛感させられた出来事でした。

▲ 枝先にまで雪が溜まり、重みに耐え切れず幹が引き裂かれています。

初春の雪溶けの中見えてきたのは、枝が折れ、幹が裂け、あるいは根こそぎ倒れてしまったりんご園の惨状。契約しているりんご生産者に被害状況を尋ねると、今までにないひどい状況で、翌年の生産量は例年の4割程だろうと肩を落として語っておりました。

▲ 雪解け後の様子。雪の重みで折られたり引きちぎられたりんごの幹や枝。

大切な取引先であり地域の仲間である生産者の為に、自分達に何が出来るか考えたときに浮かんだのが、傷んで切らなくてはならないりんごの樹を「紅玉」などをはじめとした調理用りんご「クッキングアップル」に植え替えて頂くアイディアでした。
当店ではこれらの調理用りんごを焼菓子やソースに加工しておりますが、当時はあまり栽培されておらず、入手が難しくなっていました。

そこで弊社との契約栽培ということで植え替えや接ぎ木をお願いし、そのりんごを当店が引き受けようと思い立ちました。

お取引先りんご生産者一人一人に会って私達の考えを伝えると、皆さん真剣に私達の話を聞いてくれました。そして驚いたことに、全ての生産者さんがこう言ってくれました。

「分かりました、未来の為にそのりんごを植えましょう!」

私達の考えに同意してくれたことに驚くとともに、相当の覚悟を持って臨まなくてはならないと決心しました。この「クッキングアップル」はりんご農家さんの未来の夢そのものだからです。

それから歳月を経た今、クッキングアップルたちは順調に育ち、収量を増やしてきました。
それに合わせ私たちの作る「クッキングアップル」を使った焼菓子も、インターネットの通信販売など様々な方法でお客様にお届けする機会が増えてきました。

▲ 雪害で全滅した若い木たち。伐採するのは断腸の想いでしたが…

▲ 今ではそこに「紅の夢」の木が立ち並び、力強く実を成らせています!

何より雪害という困難から復興する中で、生産者と私たちの間柄は、単なる「取引先」から掛け替えのない「パートナー」へ変化してきたように思います。そして互いに夢を語り合い、この先のビジョンを描いているところです。

そのビジョンとは、「秋田県南部をシェフ・パティシエ・パン職人・和菓子職人から絶大な支持を得られる果物産地にすること」。
この実現に向けて互いに力を併せていきたいと思います。

デリカテッセン&カフェテリア 紅玉 髙橋 基

生産者のご紹介

当社と提携しているクッキングアップル生産者をご紹介します。
お互いが良き仲間であり、良きライバルでもある、そんな地域の農家の皆さん達です。
栽培の技術とノウハウを共有し、様々な事にチャレンジしてくださっています。

  • 平良木亨さん
  • 小原暢さん
  • 小原裕樹さん
  • 藤井克徳さん
  • 細川博之さん
  • 高橋登さん

クッキングアップルのおいしさ

お取扱い品種

全国のシェフ、パティシエ、パン職人、菓子職人のためにお届けする調理用りんご「クッキングアップル」。

平成23年豪雪からの復興

雪害という困難から復興する中で生まれた新たな絆。「クッキングアップルの郷」の今までとこれから。 

神様がくれたりんご「紅の夢」

果肉まで赤いりんご「紅の夢(くれないのゆめ)」は、焼菓子にぴったりのクッキングアップルです。

クッキングアップルとの出会い

「日本人がクッキングアップルのおいしさを知らない理由」果樹農家平良木さんから教わったこと。

すぐに使える加工品

より手軽にお使いいただくために、クッキングアップルを使った業務用加工品のお取扱いもございます。

焼菓子と青果のネット販売

当店人気の焼菓子やクッキングアップル(紅の夢・紅玉など)の産直販売。※シーズンがございます

「紅の夢」を使った焼菓子

紅いりんごのチーズケーキ

紅の夢コンポートがゴロンとのった、ちょっと愛嬌のある見た目。生地の中にもカットした紅の夢コンポートが入っており、食感のコントラストが楽しめます。

紅いりんごのクランブルケーキ

表面はサクサクのクランブル。アーモンドプードルをたっぷり使った生地に、角切りの「紅の夢」とナッツがゴロゴロと入った贅沢なタルトです。


TOP